2004年12月2日木曜日

Audi A4 Cabriolet ロードテスト



先週からアウディ・カブリオレで長距離を二本ほどぶっ飛ばしたり山の中のオフロードみたいなのも試して遊んでいる。

感想二三:
  1. とにかく速い! 高速では驚異的。知らないうちにトンでもないスピードに上がってしまう。100キロを超えるあたりから特にすごい。アウディ社の社長はスピード狂と言うことだが、納得。最高時速は210キロだが、これはカタログ性能だけじゃないと実感(もちろん試さなかったが)。どんな車にもまず負けない。
  2. 屋根を下ろして高速を走ると結構風の吹き込みがきつい。その点はローバーの方がよかった(ローバーはボディーの補強用と乗員保護をかねてフレームバーが一本入っているのでこれがウインドブレーカーの役割を果たしていたようだ)。高速をオープンで走るときは付属のウインドブレーカーを取り付けることをおすすめ。これでほとんど風は吹き込まなくなるので、ほとんどセダンと変わらなくなる。後部座席に書類を裸で置いておいても飛ぶことはない。
  3. 停止時、低速からの加速はちょっとのんびりしている。アウディのマルチトロニックという無段階変速を採用しているためだ。急発進するためにはアクセルをかなり踏み込むか、マニュアルモードにする(無段階変速のくせにマニュアルシフトが出来る。5000回転あたりまで一速で無理なく音もなく一気に引っ張れる。そうすると座席の背もたれに身体が押しつけられる加速感を味わうことが出来る。これは楽しい)。
  4. ハンドルの切れはとてもよい。目一杯ハンドルを切って回転させてもその後の揺れ戻しがなくぴたっと狙った位置で止まる。FFならではの直進性にすぐれているが、同時にガッガッと車線変更も出来る。地面に吸い付くような走行性。いいですよ。
  5. 急傾斜の坂道(8%程度?)を低速で登るのは苦手のようだ(マルチトロニックのせい)。ふわふわしか感じで登る。ドイツにはへんな坂道はないのだろう。また砂利道の急傾斜でみごと前輪を空回りさせてしまった。オフロードには不向きかな。
  6. 灰皿の気密性が悪い。デザインは良いのだがリビングに置いてある灰皿という感じ。消さないで吸い殻を放り込んでフタをしても消えない。おまけにすぐにいっぱいになる。シガレットライターの一がヘンなところにあって(サイドブレーキの後ろ)不便。ドイツじゃスモーカーは冷遇されているのだ。
  7. 後部座席の背もたれがやや直立している。4人で乗るにはローバーの方が良いぐらい。トップをトランクに収納しなおかつトランクスペースを十分確保しているので、その分後部座席にしわ寄せが來ている。でも一二時間であれば、十分辛抱できる広さ。ソアラのペットしか坐れない後部座席より数段上。
  8. トップがトランクにはいるので、後部視界は最高によい。バックミラーとサイドミラーだけで死角はほぼゼロ。安全運転が可能。前方の視界はフロントウインドウ幅が狭いのだが、これが逆にかえってよい。注意を前方に集中させることができるしサイドバーを車幅位置の確認にも使える。
  9. 電動トップの格納に30秒かかる。ローバーは20秒だった。トランクに格納する作業が余分になっているからだが、交差点で信号待ちの間にトップの上げ下ろしはちょっと無理。
  10. 空調はトップの開閉状態にあわせて自動調節。これはとても快適。
  11. 前後左右のAPS(音波距離探知計)は始めて使ったが、結構便利。
  12. サイドが乗員の安全を考えて高くなっている。最近の車は皆こんな感じだが、片肘をサイドウインドウにかけてだらしない運転をすることができなくなった。これちょっと不満。
  13. カーナビについては既に書いたとおり、頭が良い。おまけにちゃんとコンソールに埋め込み式になっているので、不細工じゃない(サーブの場合は外付け取り付けとなっている。カッコワルイ)。

以上が素人の感想。プロのロードテスト・レポートには次のようなものがあるのでご参考まで。アメリカのモーター誌でもメルセデスやサーブより良いと絶賛されている(アメリカで売られているアウディはちょっとパワーがあるタイプだが)。

Road Test: Mercedes-Benz CLK320 vs. Audi A4 3.0 CVT vs. Saab 9-3 Arc 

アウディに乗る人がもっと増えればいいね。都市部では貴婦人、高速道路では化けの皮を剥がしたサラブレッド。圧倒的におすすめできる車。

Posted: Thu - December 2, 2004 at 05:23 PM   Letter from Yochomachi   Cabriolet   Previous   Next  Comments (3)  

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